酸蝕歯とは、字を見たら何となく分かるかもしれませんが、酸により歯のエナメル質が溶けてなくなり虫歯のような状態になっている歯のことです。
虫歯菌に侵されているわけではありませんが、エナメル質が溶けていくとその下の象牙質呼ばれる部分がむき出しになってきます。虫歯になると、まずエナメル質の部分が侵食されていき進行していくと象牙質も侵され更にひどくなっていくと神経にまで達してしまいます。酸蝕歯の場合は単にエナメル質が溶け出していくだけとはいえ、エナメル質が薄くなるとそれだけ虫歯のリスクも高くなるので侮れません。
酸蝕歯になる原因は色々ありますが、主には酸を多く含んだ食品ばかりを食べているとそうなりやすいといわれています。とはいえ、毎日精進料理のような食事も味気ないもの。健康も気になりますが、嗜好品を楽しみ食を楽しみたい気持ちは誰しもあるものだと思います。我慢ばかりもかえって体に良くありません。
私としては、酸蝕歯になる原因は食べ物というよりは、歯磨きの仕方やタイミングによるものの方が大きいのではないかと思います。食後すぐに歯磨きをした方が虫歯になりづらくなるような気がしますが、食後すぐに歯を磨くことは実は酸を口腔内に広げてしまうことになるということはご存知でしょうか。食後すぐの口腔内は食べ物によって酸性に傾いている状態です。どうしても食後すぐに口腔内をすっきりさせたい方はブクブクうがいをする程度に済ませておきましょう。